湿度は低く
四季の中で一番湿度が低そうなのは春ではありませんが、梅雨入り前ならジメジメした日はありませんし雨も多くないので作業しやすいシーズンです。 なぜ湿度が低い方が外壁塗装しやすいのか、もちろん塗料が乾きやすいからです。 やまない雨が降り続ける天気ですと塗料を塗ってもすぐには乾かず、つまり壁に定着しにくいので次の工程へ移るまでの時間がかかるため作業速度が低下します。 外壁だけに限った話ではありませんが塗装は1層で終わらないものも多く、何度か重ね塗りをして完成に至るものだと乾燥までの時間が全体の所要時間に大きな影響を与えることになります。 一回目の塗りを終えて乾燥したらその上からさらに塗る、この作業を繰り返すので湿度の高い日は仕事もはかどらないのです。 塗料自体にも湿度が高すぎる日は塗装するのを控えましょうという製品も多く、梅雨の時期なんかは業者の方も作業日をずらすことを提案するようです。 雨が降ると湿気が多くなるだけではなく、作業が出来ないことも理由になります。 壁が濡れていたらペンキを塗れませんし、濡れないようガードするのも大変で晴れの日でなければ仕事が進まないからです。 なので雨天の続く時期や湿度の高いシーズンは外壁塗装に不向きであるとされ、雨降りで作業が停滞しなくてそこそこ空気の乾燥している時期が外壁塗装にはうってつけだと言われております。 今が湿度なん%なのかはあまり気にすることのない生活を送られている方でも、塗装の時くらいは意識してみましょう。
温度はほどほど
塗料の乾燥時間に影響するのは湿度だけではなく温度もです。 あまり低温だと液状のペンキが乾くまでに時間を要するので、気温が5度以下の日は塗らないほうがいいとされています。 寒い冬なんかだと夕方に塗装して一晩経った翌朝、まだ固まっていなくて愕然とした業者さんのお話もあるほどです。 これでは湿度の高い日と同じで予定通り順調にスケジュールを進めていくことが困難になってしまいそうです。 さらに氷点下になるようだと水性塗料は凍結することもあるので、極寒の地で真冬に外壁塗装をするのは無謀な行為です。 それに寒すぎると作業する人の手も震えるので正確に塗装するのもたいへんです。 手袋をしても指定された範囲からはみ出さずに塗っていくのは相当熟練した作業員でも簡単なことではなく、厚手の上着を着こんでも動きにくくなるしとにかくデメリットしか思いつかないのが冬場の外壁塗装です。 逆に温度が高すぎると今度は乾きが早すぎて、速攻で表面だけが乾燥して汚い仕上がりになってしまいますのでコレもよくありません。 そして寒いのと同様作業する者の負担もおおきくなるので、真夏日に炎天下で塗装してもらうのはやはりいい考えではありません。 気温40度だけど無理言ってお願いしたら昼過ぎに作業員が倒れてしまった、なんてことになったら後味も悪いですしね。
つまり春がベスト
このように温度と湿度が外壁塗装の成功に大きく影響するので、一年間の間で最も適した時期は春ということになりそうです。 たまには雨も降るでしょうがそう頻繁でもないし連日続くこともありませんし、問題になることはめったにないでしょう。 塗料も乾きやすいのでスムーズにスケジュール通り作業を進められ、家主もきっと満足してくれる仕事をすることが出来そうです。 暖かな春の陽気に包まれながらなら作業をする人の心もウキウキで、真冬の寒さに震えながらの塗装とは比較にならないほど楽しそうです。 寒いのが苦手というペンキ職人や植木職人は多く、12月はダラダラと過ごしたがるのでこのへんも需要と供給のバランスはよさそうです。 猛暑になりやすい夏も作業に適するとは言いがたく、春か秋が外壁塗装向きの季節になるのですが秋は太陽が沈むのが早いため一日の作業時間が短くなるのがちょっとだけ難点でしょうか。 屋内での作業なら夕方遅くでも続行可能ですが、照明も無しで薄暗い家の外で作業を続けるとミスを犯す心配もあります。 それに高い足場から転落する事故も発生しやすくなるので、日の沈む時間が早い秋は実際に活動してもらえる時間が少なくなるのです。 塗料にとっての環境は春と大差ありませんが、総合的に見ると秋の方が魅力が少なくはなりそうです。